データの確認状況
この記事では、滋賀県が公表している「滋賀県の人口と世帯数(毎月人口推計調査)」の資料をもとに、大津市・草津市・守山市・栗東市の人口と世帯数を2021〜2025年で整理しています。
本記事の人口・世帯数は、住民基本台帳に基づく人口・世帯数(総計、各年1月1日現在)を年別に整理したものです。別記事で扱う滋賀県推計人口年報の人口値とは、基準日・人口定義が異なるため、同じ「2024年」でも数値が一致しない場合があります。
今回見る指標は、総人口と世帯数に絞ります。年齢階級別人口の深掘り、65歳以上割合の再計算、将来人口推計、転入転出、昼夜間人口、地価との相関分析は扱いません。
元資料には年齢階級別人口に関する表も含まれますが、本記事では年齢階級の分析は行いません。
リード文
滋賀県南部4市は、県内でも人口規模や都市機能が注目されやすい地域です。ただし、ある1年の人口だけを見ると、直近でどのように変化しているのかは見えにくくなります。
この記事では、大津市・草津市・守山市・栗東市について、2021〜2025年の人口と世帯数の推移を公開データで確認します。人口が増えているか、減っているかだけで地域を評価するのではなく、数字の動きを落ち着いて見るための整理です。
関連する基礎比較は、先に公開した 大津市・草津市・守山市・栗東市を公開データで比較|人口・地価・65歳以上割合で見る滋賀県南部4市 で扱っています。本記事は、その続編として人口と世帯数の時系列に絞ります。
この記事でわかること
- 南部4市の2021〜2025年の総人口推移
- 2021年から2025年までの人口増減数と増減率
- 4市の世帯数がどう変化したか
- 人口推移を読むときに注意したい点
先に結論
2021〜2025年の公開データでは、草津市と守山市の総人口は増加、大津市は微減、栗東市はほぼ横ばいでした。
一方で、世帯数は4市すべてで増加しています。人口の増減と世帯数の増減は、必ずしも同じ方向に動くわけではありません。
ただし、この結果だけで地域の将来性、住みやすさ、地域の優劣を判断することはできません。人口推移は地域を見るための一つの材料であり、年齢構成、世帯構成、転入転出、通勤通学、生活圏などの情報とあわせて読む必要があります。
南部4市の人口推移を見る前提
本記事の対象は、滋賀県南部の4市です。
| 対象市 | 対象期間 | 主に見る指標 |
|---|---|---|
| 大津市 | 2021〜2025年 | 総人口、世帯数 |
| 草津市 | 2021〜2025年 | 総人口、世帯数 |
| 守山市 | 2021〜2025年 | 総人口、世帯数 |
| 栗東市 | 2021〜2025年 | 総人口、世帯数 |
ここでは、総人口と世帯数を基礎指標として扱います。年齢構成の違いや、人口増減の背景まではこの記事だけでは判断しません。
2021〜2025年の総人口推移
まず、南部4市の総人口を年ごとに見ます。
上のグラフは4市を同じ縦軸で表示しているため、人口規模の違いはわかりやすい一方で、各市の細かな変化は見えにくくなります。そこで、次に市ごとに縦軸を調整したグラフで、2021〜2025年の動きを確認します。
注:このグラフは各市の変化を見やすくするため、市ごとに縦軸を調整しています。市同士の人口規模を比較する場合は、同一スケールで表示した前のグラフを確認してください。
| 年 | 大津市 | 草津市 | 守山市 | 栗東市 |
|---|---|---|---|---|
| 2021 | 344,218 | 135,850 | 84,511 | 70,369 |
| 2022 | 344,247 | 137,268 | 84,980 | 70,364 |
| 2023 | 344,552 | 138,336 | 85,619 | 70,578 |
| 2024 | 343,916 | 139,939 | 85,856 | 70,469 |
| 2025 | 343,600 | 140,515 | 85,881 | 70,412 |
大津市は4市の中で人口規模が大きく、2021〜2025年の範囲では34万人台で推移しています。2025年の総人口は343,600人です。
草津市は、2021年の135,850人から2025年の140,515人へ増加しています。守山市も、2021年の84,511人から2025年の85,881人へ増加しています。
栗東市は、2021年が70,369人、2025年が70,412人で、4年間の差は小さくなっています。
人口増減率で見る4市の違い
次に、2021年から2025年までの人口増減を、市ごとに見ます。
| 市 | 2021年人口 | 2025年人口 | 人口増減 | 人口増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 大津市 | 344,218 | 343,600 | -618 | -0.18% |
| 草津市 | 135,850 | 140,515 | +4,665 | +3.43% |
| 守山市 | 84,511 | 85,881 | +1,370 | +1.62% |
| 栗東市 | 70,369 | 70,412 | +43 | +0.06% |
人口増減数では、草津市が+4,665人で最も大きくなっています。増減率でも+3.43%です。
守山市は+1,370人、+1.62%でした。栗東市は+43人、+0.06%で、2021〜2025年の範囲では大きな変化ではありません。
大津市は-618人、-0.18%です。人口規模が大きいため、増減数だけでなく増減率もあわせて見る必要があります。
世帯数の変化もあわせて見る
人口推移を見るときは、世帯数の変化もあわせて確認すると、少し違う見え方になります。
| 市 | 2021年世帯数 | 2025年世帯数 | 世帯数増減 |
|---|---|---|---|
| 大津市 | 152,254 | 158,664 | +6,410 |
| 草津市 | 60,321 | 64,735 | +4,414 |
| 守山市 | 33,381 | 35,421 | +2,040 |
| 栗東市 | 28,789 | 30,213 | +1,424 |
2021〜2025年の範囲では、4市すべてで世帯数が増えています。
大津市は総人口が微減している一方で、世帯数は+6,410世帯です。栗東市も総人口はほぼ横ばいですが、世帯数は+1,424世帯となっています。
このように、人口と世帯数は同じ動きをするとは限りません。世帯数の増加には、世帯規模の変化や世帯分離など、複数の要因が関係する可能性があります。そのため、世帯数が増えていることだけで地域の状態を断定するのは避ける必要があります。
人口推移だけで地域の将来性は断定しない
人口推移は、地域を知るうえで重要な基礎データです。ただし、人口が増えているかどうかだけで、地域の将来性や住みやすさを判断することはできません。
たとえば、人口が増えている地域でも、年齢構成、世帯構成、通勤通学の流れ、住宅供給、公共交通、地価などをあわせて見なければ、背景はわかりません。逆に、人口が横ばいまたは微減している地域でも、それだけで地域の価値や暮らしやすさを評価することはできません。
本記事で示したのは、あくまで2021〜2025年の公開データ上の人口と世帯数の変化です。地域を比較するときは、単一の指標だけで結論を出さず、複数のデータを組み合わせて読むことが大切です。
基礎比較記事との関係:横断比較から時系列比較へ
前回の記事では、大津市・草津市・守山市・栗東市を、人口、地価、65歳以上割合などの基礎指標で比較しました。
本記事では、そのうち人口に絞り、2021〜2025年の時系列で確認しました。単年の比較では見えにくい変化を確認することで、南部4市の違いをもう少し立体的に見ることができます。
基礎指標を横断的に見たい場合は、先に公開した 大津市・草津市・守山市・栗東市を公開データで比較|人口・地価・65歳以上割合で見る滋賀県南部4市 もあわせて確認してください。
データの出典・加工・注意点
使用データ
本記事では、住民基本台帳に基づく人口・世帯数(総計、各年1月1日現在)の市区町村別データを使用しています。掲載にあたっては、対象市を大津市・草津市・守山市・栗東市に絞り、2021〜2025年の総人口と世帯数を年別に整理しました。
FAQ
Q. 人口が増えている市ほど暮らしやすいと考えてよいですか?
人口増加だけでは判断できません。人口推移は地域を見るための一つの材料ですが、年齢構成、世帯構成、交通、住宅、生活施設などもあわせて確認する必要があります。
Q. 大津市は2021〜2025年で人口が減っているのですか?
今回使用した公開データでは、2021年の344,218人から2025年の343,600人となり、-618人、-0.18%です。ただし、この変化だけで地域の状態を断定することはできません。
Q. 世帯数が増えているのはなぜですか?
本記事では要因分析までは行っていません。世帯数の増加には、世帯規模の変化や世帯分離など複数の可能性があります。人口と世帯数は同じ動きをするとは限らないため、まずは基礎データとして分けて確認する必要があります。
Q. 年齢構成や65歳以上割合は扱わないのですか?
この記事では扱いません。今回は、2021〜2025年の総人口と世帯数に絞っています。年齢構成や65歳以上割合を扱う場合は、別記事で指標の定義や元資料の範囲を確認しながら整理します。