リード文
滋賀県内の市町を比べるとき、人口の多さだけでは地域の特徴は見えにくくなります。人口が多い地域でも高齢化率や地価水準は異なり、人口が小さい地域にも生活圏や地域資源ごとの個性があります。
この記事では、滋賀県19市町について、人口、65歳以上の人の割合、地価(平均)の3つを使い、地域ごとの大まかな特徴を整理します。
ただし、この記事は最終的な住まい選び、移住判断、不動産購入、投資判断を代行するものではありません。公開データをもとに「判断する前の材料」を見える化するための記事です。実際の判断では、公式情報、現地確認、専門家への相談を必ず組み合わせてください。
この記事でわかること
- 滋賀県19市町のうち、人口規模が大きい市町
- 高齢化率が高い市町
- 地価平均が高い市町
- 都市型寄り、地域型寄りの大まかな傾向
- 人口、高齢化率、地価平均を見るときの注意点
この記事で使う言葉
この記事では、できるだけ一般的な言葉で説明します。先に、本文で使う言葉を簡単に整理しておきます。
- 人口: その市町に住んでいる人の数
- 高齢化率: 65歳以上の人が人口全体に占める割合
- 地価: ここでは国が公表している公示地価を市町ごとに平均したもの
- 参考値: 地価の地点数が少なく、平均がぶれやすい値
- 都市型寄り / 地域型寄り: 今回の3つの数字から見た大まかな整理で、優劣を表すものではない
使用データ
この記事では、以下の公開データを使用しました。
人口・高齢化率
- データ名
- 滋賀県推計人口年報 令和6年 第4表 市町別,男女別,年齢各歳別の人口
- 提供元
- 滋賀県
- 対象年度
- 2024年 / 令和6年
- 取得日
- 2026-04-29
- 主な加工内容
- 市町別に総人口と65歳以上人口を抽出し、高齢化率を算出
地価
- データ名
- 国土数値情報 地価公示データ 2026年版
- 提供元
- 国土交通省 国土数値情報
- URL
- 国土数値情報 地価公示データ
- 対象年度
- 2026年 / 令和8年
- 取得日
- 2026-04-29
- 主な加工内容
- 滋賀県内の標準地を市町別に集計し、平均値、中央値、地点数を算出
人口データと地価データは対象年度が異なります。人口と高齢化率は2024年、地価公示データは2026年のデータです。そのため、この記事の比較は「同一時点の完全な比較」ではなく、公開データを組み合わせた概況整理として読んでください。
高齢化率は、次の式で算出しました。
高齢化率 = 65歳以上人口 / 総人口 * 100
地価は、国土数値情報の地価公示データを使い、市町別に平均値、中央値、地点数を集計しました。ここでいう地価(平均)は、各市町にある公示地価の地点を単純に平均したものです。人口や面積で重みづけはしていません。
滋賀県19市町の人口ランキング
人口規模で見ると、上位は次の市町です。
- 大津市
- 草津市
- 彦根市
- 東近江市
- 長浜市
大津市は344,659人で、滋賀県内では最も大きい人口規模です。県庁所在地であり、京都方面へのアクセスも含めて広い生活圏を持つ地域として、人口面では大きな存在感があります。
草津市は148,413人で、人口規模でも上位に入ります。後述する地価平均でも上位にあり、今回の3指標では都市型寄りの特徴が出やすい市です。
一方で、人口規模だけで住みやすさや地域の特徴を判断することはできません。生活利便性、通勤、教育、医療、防災、住宅価格、地域コミュニティなど、実際の判断には別の指標も必要です。
65歳以上の割合ランキング
65歳以上の人の割合が高い市町は、次のとおりです。
- 高島市
- 甲良町
- 多賀町
- 日野町
- 米原市
高島市は37.82%、甲良町は35.33%、多賀町は34.02%でした。これらの地域では、どの年代の人が多いかを考えるうえで、65歳以上の割合が重要な判断材料になります。
ただし、65歳以上の割合が高いこと自体を悪いこととして断定するべきではありません。この数字は、医療、介護、交通、買い物環境、地域活動、空き家、行政サービスなどを考える入口になるものです。地域の暮らしやすさは、数字だけでなく実際の生活圏や支援体制と合わせて見る必要があります。
地価(平均)ランキング
地価(平均)が高い市町は、次のとおりです。
- 草津市
- 大津市
- 守山市
- 栗東市
- 野洲市
草津市は約174,646円/㎡で、今回の集計では最も高い地価(平均)となりました。大津市、守山市、栗東市も上位にあり、これらの市は人口規模や交通利便性、都市的な土地利用の影響を受けやすい地域として整理できます。
今回のデータだけを見ると、草津市、大津市、守山市、栗東市は都市型寄りの傾向が見えます。野洲市も地価(平均)では上位に入ります。
ただし、地価(平均)は地点数や場所に大きく左右されます。駅前、住宅地、商業地、郊外部など、どの地点が含まれているかによって平均値は変わります。平均値だけで個別地点の土地価格や不動産価値を判断することはできません。
散布図で見る分類
人口と65歳以上の割合を組み合わせると、市町の特徴が少し見えやすくなります。人口が多く65歳以上の割合が低めの地域、人口が少なく65歳以上の割合が高めの地域、人口規模は中程度で65歳以上の割合も中間にある地域など、単純なランキングとは違う見方ができます。
地価(平均)と65歳以上の割合を組み合わせると、草津市、大津市、守山市、栗東市は、地価が比較的高く65歳以上の割合が低めの都市型寄りとして見えます。これらの地域は、今回の3つの数字では県内でも都市的な特徴が出やすいグループです。
一方、高島市、甲良町、多賀町、日野町、米原市は、65歳以上の割合が高めで、地価(平均)は比較的低めの地域型寄りとして整理できます。人口の構成や土地の使われ方の面で、都市部とは異なる特徴がある可能性があります。
この分類は、分析上の便宜的な整理です。市町の優劣や住みやすさを決めるものではありません。地域ごとの歴史、産業、自然環境、交通条件、生活圏は数字だけでは表現しきれないためです。
3つの指標を同じ基準で比べた図
人口、65歳以上の割合、地価(平均)を同時に見ると、単独のランキングだけでは見えにくい違いが出てきます。
たとえば、人口が多い市町でも65歳以上の割合や地価の水準は同じではありません。大津市は人口規模が大きく地価(平均)も高めですが、草津市は65歳以上の割合がより低く、地価(平均)では最上位です。長浜市や東近江市は人口規模では上位ですが、地価(平均)では草津市や大津市ほど高くありません。
この図では、3つの数字を同じ基準にそろえて比べています。平均との差が大きいほど色が強くなり、赤は平均より高め、青は平均より低めを示します。住まい、移住、事業展開、不動産の検討では、ひとつの数字だけで判断せず、複数の数字を組み合わせる必要があります。
大まかな分類案
今回の3つの数字をもとに、滋賀県19市町を大まかに整理すると、次のような分類が考えられます。
都市型寄り
- 大津市
- 草津市
- 守山市
- 栗東市
人口、地価(平均)、65歳以上の割合の組み合わせから見ると、これらの市は都市型寄りの特徴が出やすいグループです。特に草津市は地価(平均)が高く、65歳以上の割合が低めです。
中間型
- 彦根市
- 東近江市
- 長浜市
- 近江八幡市
- 野洲市
- 湖南市
- 甲賀市
- 愛荘町
- 竜王町
- 豊郷町
中間型は、人口、地価、65歳以上の割合のいずれかに特徴がありつつ、都市型寄りまたは地域型寄りのどちらかに単純には分けにくいグループです。たとえば、野洲市は人口規模では中位ですが、地価(平均)では上位に入ります。長浜市や東近江市は人口規模では上位ですが、地価(平均)や65歳以上の割合の組み合わせでは別の見方が必要です。
地域型・高齢化率高め
- 高島市
- 甲良町
- 多賀町
- 日野町
- 米原市
このグループは、65歳以上の割合が比較的高めで、地価(平均)は都市型寄りの市町より低めに出ています。生活インフラ、交通、医療、買い物環境、地域コミュニティなどを考える際には、人口の構成を丁寧に見る必要があります。
この分類は、あくまで今回の分析上の便宜的な整理です。市町の評価、魅力、住みやすさ、将来性を断定するものではありません。
この分析で言えること
- 人口、地価(平均)、65歳以上の割合を組み合わせると、市町ごとの特徴が見えやすくなる
- 草津市、大津市、守山市、栗東市は、今回の3指標では都市型寄りの傾向が強い
- 湖西、湖北、一部町域では、65歳以上の割合が高めの地域がある
- 地価(平均)と65歳以上の割合を並べると、市町ごとの違いを読み取りやすくなる
- 人口規模が大きいことと、地価(平均)が高いこと、65歳以上の割合が低いことは、常に一致するわけではない
この分析で言えないこと
- 住みやすさの最終判断
- 将来の不動産価格
- 治安、教育、医療の良し悪し
- 災害リスクの総合評価
- 個別地点の土地価格の妥当性
- 移住、購入、投資をすべきかどうか
これらを判断するには、追加データ、現地確認、個別条件の整理、専門家への相談が必要です。
次に見るべきデータ
今回の3指標だけでは、地域の全体像はまだ一部しか見えていません。今後は、次のようなデータを組み合わせると、より実務的な比較に近づきます。
- 駅アクセス
- 通勤時間
- 家賃
- 子育て施設
- 医療機関
- 学校
- 災害リスク
- 商業施設
- 人口増減率
将来的には、これらの指標をまとめた比較表やデータパックも整理していく予定です。無料記事では大まかな傾向を共有し、より細かい比較や再利用しやすいデータは別途まとめる形を想定しています。
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まとめ
Merqiloは、公開データを整理し、判断前の材料を見える化するサイトです。
第1記事では、滋賀県19市町を人口、地価(平均)、65歳以上の割合の3つで整理しました。大津市、草津市、守山市、栗東市は都市型寄りの傾向が見えやすく、高島市、甲良町、多賀町、日野町、米原市は65歳以上の割合が高めの地域型寄りとして整理できます。
ただし、この分類は優劣ではありません。地域を見るときは、ひとつの数字ではなく、複数の指標と現地の実情を組み合わせることが大切です。今後は、交通、家賃、子育て、医療、防災などの指標も追加し、比較を深めていきます。
免責事項
本記事は、公開データをもとにした情報整理であり、不動産、移住、投資、法律、税務、医療、防災等の専門的助言ではありません。可能な限り正確な整理を行うよう努めていますが、データの完全性、正確性、最新性を保証するものではありません。
実際の判断にあたっては、必ず公式情報を確認し、現地確認を行い、必要に応じて不動産、法律、税務、医療、防災などの専門家へ相談してください。
出典・加工方法
人口・高齢化率
- データ名: 滋賀県推計人口年報 令和6年 第4表 市町別,男女別,年齢各歳別の人口
- 提供元: 滋賀県
- URL: https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/tokei/jinkou/maitsuki/335781.html
- 対象年度: 2024年 / 令和6年
- 取得日: 2026-04-29
- 加工方法: 19市町シートから総人口と65歳以上人口を抽出し、
65歳以上人口 / 総人口 * 100で高齢化率を算出 - 注意点: 推計人口であり、国勢調査そのものではない
地価
- データ名: 国土数値情報 地価公示データ 2026年版
- 提供元: 国土交通省 国土数値情報
- URL: https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-L01-2026.html
- 対象年度: 2026年 / 令和8年
- 取得日: 2026-04-29
- 加工方法: 滋賀県内の地価公示標準地を市町別に抽出し、地価の平均値、中央値、地点数を集計
- 注意点: 地価平均は単純平均であり、面積や人口による加重は行っていない
地価地点数に関する注意
地価地点数が少ない市町は、平均値が一部地点の影響を受けやすくなります。今回の集計では、竜王町は3件、豊郷町は3件、甲良町は3件、多賀町は4件のため、参考値として扱います。